ITエンジニアの職種一覧

私がエンジニア転職を目指した時に、まず初めにつまずいたのが職種はどんな種類があるの?どれが自分に合っているのか分からない事でした。

これからエンジニアを目指す方にどんな職種があるのか、適性などをまとめてみました!

ひとえにエンジニアといっても多様な種類があり向き不向き、勉強内容も異なります。

IT職種毎の知っておくべきポイント

更に細かく見るともっと多くの職種がありますが、9つに分けてまとめました!

まずは大局的にどんな種類があるのか見て、理解を広げていただけたら嬉しいです。

1. システムエンジニア(SE)

  • 役割:システムの設計図を作り、開発プロジェクトを指揮する設計・兼推進
  • 仕事内容:顧客へのヒアリング、要件定義、設計、進捗管理などが中心
  • 目指しやすさ:未経験OKの求人は多いが、最初はプログラマーから経験を積むのが一般的
  • 必須スキル:論理的思考力、コミュニケーション力、IT基礎知識
  • 将来性:DX推進で需要高。プロジェクトマネージャー(PM)へのキャリアパスがある
  • 給与感:約550万円〜750万円程度。プロジェクト管理のスキルや経験年数に応じて高収入を目指せる。

2. Webエンジニア(フロントエンド / バックエンド)

フロントエンドエンジニアはWebサイトの見た目と操作性を担当

  • 役割:ユーザーが直接触れる画面側を開発。UI/UXの実装
  • 仕事内容:HTML/CSSでのページ構造・装飾、JavaScriptでの動きや機能(フォーム入力、アニメーションなど)の実装が中心
  • 目指しやすさ:学習範囲が明確なため、独学で実績(ポートフォリオ)を作りやすく、未経験からの転職が比較的しやすい
  • 必須スキル:HTML/CSS、JavaScriptの基礎知識。React/Vue.jsなどのフレームワークを習得すると有利
  • 将来性:UXの重要性から需要高。最新技術の移り変わりが速いため、学習意欲が重要
  • 給与感:約450万円〜650万円程度。高いUI/UXスキルやデザイン経験があるとさらに高くなる。

バックエンドエンジニア Webサイトの裏側の仕組みを担当

  • 役割:ユーザーから見えないサーバー側で、データ処理やシステム連携などを行う
  • 仕事内容:サーバー構築、データベース設計、サーバーサイド言語(Java, Python, PHPなど)を使った機能開発が中心
  • 目指しやすさ:フロントエンドより専門知識が多く難易度はやや高い
  • 必須スキル:サーバーサイド言語(Python, Ruby, PHPなど)、データベース(SQL)、ネットワークの基礎知識
  • 将来性:Webサービスやアプリの基盤を支えるため、需要は非常に高い。経験を積むと、より高度なシステム設計の道がある
  • 給与感:約500万円〜750万円程度。Go言語やPythonなど、市場価値の高い言語を使うことで高収入を目指せる

3. プログラマー(PG)

  • 役割:SEなどが作成した設計書や仕様書に基づき、実際にプログラムのコードを書き、実装する
  • 仕事内容:プログラミング言語を用いたコーディングが中心、書いたプログラムにバグがないかを確認するテスト・デバッグも
  • 目指しやすさ:未経験者にとって最も門戸が広い職種。特に20代であればプログラミング学習の実績があれば転職しやすい
  • 必須スキル:プログラミング言語の習熟度、仕様書を正確に理解する読解力、地道な作業を続ける集中力
  • 将来性:プログラマーとして経験を積んだ後、SEやPMへキャリアアップするのが一般的
  • 給与感:約400万円〜550万円程度。他IT職種と比べるとやや低いスタートだが、SEへの昇格で年収は大きく向上

4. 社内SE / 情シス

  • 役割:自社のIT戦略の企画立案、社員が使うシステムの開発、運用、保守を一手に担う自社のIT部門担当者
  • 仕事内容:基幹システムや社内インフラの企画・設計・導入、システムの保守運用、社員からのITに関する問い合わせ(ヘルプデスク)対応などが中心
  • 目指しやすさ:他IT職種と比べ難易度が高い。求人数が少なく、即戦力として、ITスキルと同時に業務知識やコミュニケーション能力が強く求められるため
  • 必須スキル:IT全般(インフラ、ネットワーク、セキュリティ)の幅広い知識、自社の業務プロセスを理解する力、社内調整のための高いコミュニケーション能力
  • 将来性:企業のDX推進において戦略的な役割を担うことが増え、重要性が高まっている
  • 給与感約500万円〜650万円程度。大手企業やIT戦略に力を入れている企業では、年収1,000万円以上も

5. ヘルプデスク

  • 役割:顧客や社内からのITに関する問い合わせやトラブルに対応するサポート窓口
  • 仕事内容:パソコン操作方法の説明、ソフトウェアのインストール支援、システム障害発生時の切り分けとエスカレーション(専門部署への引き継ぎ)が中心
  • 目指しやすさ:IT職種のなかでは最も未経験から採用されやすい。プログラミングスキルより、コミュニケーション能力やホスピタリティが重視される。
  • 必須スキル:基本的なPC操作とIT知識、問題解決能力、高い対人コミュニケーション能力
  • 将来性:経験を積んだ後、社内SEやインフラエンジニアなど、より専門的な職種へキャリアアップする際の足がかりとなることが多い
  • 給与感:約360万円〜390万円程度。他のITエンジニア職と比べると低い傾向にある

6. インフラエンジニア(ネットワーク・サーバー)

  • 役割:情報システムが動くために必要な基盤(ITインフラ)を設計、構築、運用する
  • 仕事内容:サーバーやネットワーク機器の選定と設計、OSやミドルウェアのインストールと設定、システムの監視、障害対応、運用保守
  • 目指しやすさ:プログラマーに次いで未経験での採用が多い職種。運用・保守の業務からスタートし、徐々に設計・構築といった上流工程を目指す
  • 必須スキル:Linux/Windows Serverの知識、TCP/IPなどのネットワーク知識、仮想化技術(VMwareなど)の理解
  • 将来性:基盤がクラウドへ移行しているため、クラウド技術(AWS, Azure, GCP)への対応が必須。クラウドへのシフトに伴い、クラウドエンジニアへキャリアアップするケースが多い
  • 給与感:約450万円〜680万円程度。設計・構築といった上流工程や、クラウドスキルを持つと年収は大きく上がる

7. クラウドエンジニア

  • 役割:AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)といったパブリッククラウドサービスを活用してシステム基盤を設計、構築、運用する
  • 仕事内容:クラウドサービスの選定と設計、クラウド上でのサーバーやネットワーク設定、セキュリティ構成、リソースの最適化(コスト管理)
  • 目指しやすさ:インフラエンジニアからのキャリアアップが一般的。未経験採用もあるが、インフラ全般の基礎知識があることが前提
  • 必須スキル:AWS/Azure/GCPの認定資格レベルの専門知識、Infrastructure as Code(IaC)の知識(Terraformなど)
  • 将来性:企業のクラウド移行が加速しており、最も需要が高く、将来性のある職種の一つ
  • 給与感:約580万円〜900万円程度。専門性が高いため、他のインフラ系職種より高年収になりやすい。フリーランスではさらに高収入の事例も

8. セキュリティエンジニア

  • 役割:情報漏洩やサイバー攻撃からシステムやデータを守るための企画、設計、対策を行う
  • 仕事内容:セキュリティポリシーの策定、システムの脆弱性診断、不正アクセス監視(SOC)、インシデント発生時の対応と復旧
  • 目指しやすさ:ITの深い知識が求められるため、非常に難易度が高い。インフラエンジニアや開発エンジニアとして経験を積んだ後のキャリアチェンジが必須
  • 必須スキル:ネットワーク、OS、アプリケーション全般のセキュリティ知識、暗号技術、マルウェア解析などの専門スキル
  • 将来性:企業のセキュリティ対策は経営課題であり、需要は増え続けている。高度なスキルを持つ人材は常に不足しており、市場価値が非常に高い
  • 給与感:約520万円〜700万円程度。サイバーセキュリティのコンサルタントや高度専門職は年収1,000万円を超えるケースも

9. データ系

データサイエンティスト

  • 役割:大量のデータを分析し、ビジネス上の課題解決や意思決定を支援する
  • 仕事内容:統計解析、機械学習モデルの構築と評価、分析結果に基づく事業部門への提案、プレゼンテーション
  • 目指しやすさ:IT職種の中で最も難易度が高い。統計学や機械学習といった専門知識と、ビジネスへの深い理解が必須
  • 必須スキル:統計学、機械学習の理論、PythonまたはR、SQL、ビジネス課題を特定し解決する能力
  • 将来性:企業のAI/データ活用が全ての産業で必須となっており、市場価値が高く、給与水準も高い職種の一つ
  • 給与感:約550万円〜800万円程度。高度なスキルやマネジメント経験で年収1,000万円以上も多い

データエンジニア

  • 役割:データを収集、加工、保存し、データ分析のための基盤を構築・整備する
  • 仕事内容:データベースやデータウェアハウスの構築・管理、ETL/ELT処理(データ加工)、クラウド上のデータ基盤構築(AWS/GCP/Azure)
  • 目指しやすさ:開発エンジニアやインフラエンジニアとして実務経験を積んだ後のキャリアチェンジが一般的。高いプログラミングスキルが求められる
  • 必須スキル:Python/Scalaなどのプログラミング、SQL、データベース技術、ビッグデータ処理技術(Hadoop/Sparkなど)
  • 将来性:データサイエンティストの分析を支える土台であり、企業のデータ活用規模が拡大するほど需要が高まる
  • 給与感:約560万円〜750万円程度。ビッグデータやクラウド基盤の専門家は高年収となりやすい

※ここでの年収はあくまで目安。業界・会社・地域によって変動します。未経験スタートだと下限スタートになることが多いようです。


未経験からエンジニアを目指す場合、最初の給与はどうしても低めに設定されていることが多いです。

私の住んでいる北海道だと、未経験エンジニアの年収でSEでも開発でも200万円台も見かけました。

1日8時間労働でボーナスも少なく、年間休日も少なく200万円台・・・

しかし大事なのはその後どのくらい昇給していくのかという点ではないでしょうか?

業界や企業によって昇給の仕組みは大きく異なります。 毎年1−2%(数千円〜1万円程度)の昇給を見込める企業もあれば、昇給横ばいという事も。

求人情報や面接の場で昇給率や昇給の基準を聞くことで、自分が経験を積んで成長したときにどのくらい給与に反映されるのかをイメージできます。

キャリアの目標を立てる上でも重要になるので、未経験転職はここもぜひチェックしておいて欲しいところ。

まとめ

エンジニアと一口に言っても、システムエンジニア、Web、インフラ、クラウド、セキュリティ、データ系など、本当に多様な職種が存在します。 私自身も最初はどの職種を選べばいいのか分からず、応募してもなかなか結果につながらず、途中で方向転換せざるを得ないこともありました。

だからこそ、まずは興味があって自分に合いそう、現実的に就職できそうな職種から挑戦し、経験を積みながら方向転換していくのも十分アリな戦略だと思います。

しかし私のように30代後半と年齢を重ねると、畑違いのIT職種へ転職する難易度が上がるとも言われます。

そのあたりの戦略や考え方は、また別の記事でまとめたいと思います!